先週のブログでピルと血栓症のことを書きましたが、

どれだけピルが安全かというデータがありますので

ご紹介します。

ピルを飲むと少し静脈血栓症のリスクが上がりますが、

妊娠・出産ほどではありません。

実は、妊娠すると体に様々な負担がかかります。

そのため1か月に1回⇒2週間に1回、

36週を過ぎると1週間に1回の妊婦健診で、

異常を早く見つけるようにしてます。

誤解しないでいただきたいのですが、

決して妊娠のリスクを強調しているわけではありません。

健診で異常なければ安心して、

出産を楽しみに過ごして欲しいわけです。

ピルも同じです。

健康でタバコを吸わない10代20代30代の女性は、

安全にピルを服用できます。

ピル服用開始時に患者さんに

「血栓症注意喚起」のカードを渡しますが、

その際に次のように説明してます。

「ピルの副作用に血栓症っていう副作用があるけれど、10代20代30代の女性では、まず起こらないから安心して飲んでね。」

「でも、血栓症って、長時間飛行機に乗っているときに起こるエコノミークラス症候群と同じだから、何時間も同じ姿勢でいるとか、脱水には気をつけてね。」

さて、産褥（出産後）の血栓症の発症は

妊娠中よりも高くなります。

そのため出産（帝王切開も含め）後は

早期離床といって早めに歩くようにお願いしてます。

もちろん退院後も気になる症状

例えば、足が腫れて痛いとか、

息苦しいという症状があれば

産婦人科に連絡してください。