月経痛の治療に低用量ピルをすすめたり、

更年期症状の治療にHRT（ホルモン補充療法）のお話をすると、

「自然がいいので」と断られることがあります。

自然・・・いいですよね。

新鮮な空気、草木の香り、満天の星・・・

想像しただけで気持ちが爽やかになります。

人間にとって自然って何でしょう？

思春期になって初経を迎えれば、もう大人、

妊娠できるってことです。

排卵して、妊娠して、出産して、おっぱいをあげて、

排卵⇒　妊娠⇒　出産⇒　授乳⇒　排卵⇒・・・

そして生殖機能が消失する閉経期（50歳頃）が寿命。

これが自然です。

すでに私たちは自然に逆らって生きています。

妊娠しないのに排卵して、卵巣に負担をかけて、

寿命に逆らって80歳まで生きている。

そのため自然であればあまり起こらない病気に苦しむことになります。

子宮内膜症による不妊症

卵巣がん

骨粗鬆症

動脈硬化　などなど

これらを予防できるのがピルとHRTです。