ひまわり通信 No.1

 

■横浜市子宮がん検診について

H17年7月から横浜市子宮がん検診の内容や対象者が変わりました。その変更は以下の通りです。
 
 
子宮がん検診対象者
H17年6月まで
H17年7月から
30歳以上毎年
20歳以上隔年
 
これらの変更に対して「子宮がんは2年に1回でも大丈夫なの?」など、多くの疑問の声が寄せられました。横浜市の決定を援護射撃するつもりはありませんが、これらの変更は厚生労働省の提案に従ったもので、しっかりしたエビデンス(証拠)に基づいておりますので、医学的見地から皆様の疑問にお答えしたいと思います。
ただし、一部私の個人的見解が含まれますことをご了承ください。
 

■はじめに

皆様の疑問にお答えする前に、子宮がんについて簡単に説明します。子宮がんには子宮の入り口にできる「子宮頸がん」と子宮の中(子宮内膜)にできる「子宮体がん」があります。
 
  
 

一般的な検診で子宮がん検診というと「子宮頸がん」の検査をさします。体がんの検査は必要な場合追加で行うことになっています。したがって、子宮がん検診は「子宮頸がん検診」として、以下の説明をさせていただきます。子宮体がん検診については、別の機会に説明いたします。

 

■疑問その1

<子宮がん検診の対象者が20歳以上に下がったのはどうして?>
 20代の子宮頸がん発症率が上昇しているからです。時に20代でも進行した子宮頸がんが見つかり、悲しいことに子宮を切除しなければならないケースもあります。子宮頸がんは早期に見つければ、子宮をとらなくても100%治すことができますし、定期的な検診を受けることで、がんになる手前(クラスIII異形成)で発見することが可能です。また、子宮頚がんはヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルスが原因といわれていますので、性交渉の経験がある方は若い方でも検査をお勧めします。
 

(注)子宮がん検診結果について

 子宮がん(子宮頸がん)検査の細胞診断の結果はクラスI〜Vに分類されます。クラスI・IIは異常なし、クラスIII〜Vが精密検査の対象となります。
 
 表1. 子宮頸がん検診 細胞診クラス分類
I・II
正常または良性の変化(異常なし)
(IIb)
(異常ないと思うが、念のため再検査)
IIIa
軽度・中等度異形成
IIIb
高度異形成
IV
早期のがんの疑い
V
進行がんの疑い
 
 

■疑問その2

<子宮がん検診は2年に1回でも大丈夫なの?>
子宮頚がん検診については、受診間隔を延長して2〜3年に1回の受診頻度でも有効だとするデータがたくさんあります。ただし、これは子宮頚がんで最も多い扁平上皮癌というがんの場合です。子宮頸がんは急に発症するのではなく、軽度異形成→高度異形成→早期がんを経て進行がんまで進むには数年かかるといわれています。このがん発生過程の中で、異形成から早期がんの段階で発見できればよいわけで、そこから2年に1回という間隔が決められました。しかし、1年間隔でも不十分な特殊な癌もありますので、不正出血や普段と異なるオリモノの増加など自覚症状がある場合は、婦人科を受診しまししょう。
 

 

■花粉症と漢方 

 
そろそろ花粉症のシーズンです。今年の花粉飛散量は昨年より少ないと予想されていますが、花粉症患者にとってこの時期は憂鬱なことに変わりないと思います。花粉症の薬を飲むと眠くなる方、一般の薬では症状がコントロールできない方、是非漢方をお試し下さい。
 
花粉症で最も多く使われる漢方は小青竜湯(しょうせいりゅうとう)です。お湯に溶かして飲まれることをお勧めします。飲んで数分でピタッと鼻水が止まり、感激される方もいます。花粉症の症状がひどい方は、予防的に花粉症季節の前から飲み始める方もいますし、西洋薬(抗ヒスタミン剤)と併用される方もいます。漢方を併用すると、西洋薬の効き目もあがるそうです。
 
小青竜湯では胃がもたれるという方には苓甘姜味辛夏仁湯(りょうかんきょうみしんげにんとう)、小青竜湯が効かない重症の水様鼻汁には越婢加朮湯(えっぴかじゅうとう)など、他にも花粉症の漢方はたくさんあります。
 
当院では婦人科疾患に限らず、幅広く漢方処方をしております。どうぞこの機会にお試し下さい。
 
(ひまわり通信 No.1/2006年2月)
 

ひまわりレディースクリニック

<< TOP