ひまわり通信 No.4

 

■OC(低用量ピル)の正しい知識

〜OCはあなたに健康で快適な生活を提供します〜
 
(注)
低用量ピルをOC(Oral Contraceptives 低用量経口避妊薬)と
  呼ぼうという動向に合わせ、OCと言い換えてまとめました。
 
OC(低用量ピル)は、健康な女性が安全に内服できるように開発された避妊薬です。その主な作用は排卵抑制で、成分はエストロゲンと黄体ホルモンです (いずれも卵巣から分泌されるホルモン)。OCには避妊以外に、月経に伴うトラブル(月経痛や過多月経など)を改善し、子宮内膜症の予防や治療、卵巣癌のリスクを減らすなどのメリットがあります。日本では世界に遅れること40年、1999年にようやくOCが認可され、さらに本年(H18年)「使用に関するガイドライン」が改定されました。処方手順が簡略化され、副効用が強調されるようになり、OCの普及はこれから進むと考えられます。
 

(1)OCの副作用(OCはタバコや妊娠よりも安全です)

最も重大な副作用は「血栓症」ですが、低用量化によりリスクは激減しました。ただし、喫煙者がOCを服用すると血栓症のリスクが高くなるので、35歳以上で1日15本以上タバコを吸う人はOCを服用できません。しかし、これは喫煙がいけないのであって、OCの服用がいけないのではありません。というのも、死亡のリスクを比較すると、OCよりも喫煙の方が160倍、妊娠の方がOCより6倍危険だといわれています【図1】。
 
すなわち、リスクのない初経から40歳未満の健康な女性であれば、OCを安全に服用することができます。
 
【図1】
■10万人の女性が1年間に遭遇する死亡リスク
 妊娠・出産 6
 OC(健康な非喫煙者) 1
 家庭内での事故 3
 交通事故 8
 喫煙 167
 妊娠・出産(途上国) 1000以上
(Guillebaudj:Contraception Today,1998)
 

(2)OCには多くの副効用があります【図2】

不妊の原因となる子宮内膜症の増加と、排卵が原因と言われている卵巣ガンが、現代の日本女性が抱える大きな問題です。排卵・月経回数が多く、妊娠が高齢化している日本では、OCによって将来の疾病リスクが減ります。
 
【図2】
■OCの利点・副効用
1.
月経困難症の改善
2.
月経周期が安定
3.
過多月経・貧血の改善
4.
子宮内膜症の治療と予防
5.
卵巣癌の予防
6.
卵巣嚢胞の発生率の低下
7.
子宮体癌のリスク低下
8.
大腸癌のリスク抑制
9.
骨粗鬆症の予防
10.
ニキビの軽減
11.
良性乳房疾患・子宮外妊娠などのリスク低下
 

(3)中学生・高校生がOCを飲んでも大丈夫です

月経痛の軽減や将来の疾病リスクを減らす目的で、中・高校生でも積極的にOCを服用した方が良い場合があります。
 
当院ではOCについてのご相談を随時受け付けております。また、OC開始をきっかけに禁煙をしたいという方、是非禁煙外来をご予約ださい。
 

●○● OCがだめでも漢方がある! ●○●

OCのメリットはとても魅力的ですが、避妊薬なので妊娠希望の場合は使えません。その場合は是非漢方をお試しください。月経困難症に処方される代表的な漢方は桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)、加味逍遥散(かみしょうようさん)、当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)などですが、それ以外にもたくさんあります。その人の体質や状態に合わせて漢方を処方いたします。また、症状があるときだけ飲むような漢方もあります。お気軽にご相談ください。
 
(ひまわり通信 No.4/2006年8月)
 

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