動悸、不安、肩こり、イライラ、不眠などの症状で受診された患者さんに、

「何かストレスはありませんか？」と聞くことがあります。

ストレスがある場合は、

体が緊張して起こる症状である可能性があります。

ストレス症状に使う漢方はたくさんありますが、

本日ご紹介するのは、

柴胡加竜骨牡蠣湯（さいこかりゅうこつぼれいとう）です。

精神不安を鎮め落ち着かせる作用があります。

柴胡加竜骨牡蠣湯には 特徴的な腹診（ふくしん）所見があります。

お腹を触ってみると、

右の肋骨の下が緊張していて、

へその左側にドクンドクンと拍動を感じます。

便秘がない患者さんにはツムラの柴胡加竜骨牡蠣湯を処方します。

便秘の場合はコタローというメーカーのものを処方します。

コタローには大黄という下剤が少し入っているからです。

漢方は長く飲まないと効かないと思っている人が多いですが、

便通の改善なら1週間、

動悸、不眠なら2週間で効果が判断できます。

もちろん漢方では対応困難な病態もありますので、

すっごく期待されると困るのですが、

漢方を試してみたいという方はご相談ください。